落語好き腐女子の酒日記(仮)

落語と酒が好きな腐女子の日記です。

処女がハプニングバーへ行った話

今書いている出会い系の話を一回お休みして、ずっと投稿しようと思っていたハプニングバーの話を今回は投稿しようと思います。

 

この話は作り話だと思って軽い気持ちで読んでください。もしかしたら全部嘘かもしれません。そうかといって全部本当ってことはないですが。


彼氏と別れたばかりの友人と喫茶店でお茶をしていると、彼女が突然
ハプニングバーへ行ってみたいんだよね」
言い出した。
「うん、確かに行ってみたい」
常日頃から刺激を求めている私は即答で同意した。
「……じゃあ今日、行っちゃう?」
「いいよ」
私はまた即答した。
善は急げ、ということで(善なのか?)二人で初心者歓迎の店を探して電話で予約をすると、早速店へ向かった。
店では当然ハンドルネームを使うので、歩きながら二人で名前を考えた。
「名前も何となく揃えた方が良いよね」ということで『ピンクレディ』にあやかって私は『ミイ』で友人は『ケイ』にした。
雑居ビルの指定された階へ着くと厳重な扉が現れた。
インターホン越しで予約してあることを告げると扉が開いた。
店長だという人の良さそうな男性が出てきて身分証の確認やルール説明をいくつか受けた。そこで言われたのが
「うちはお金を払っているから何をしていいというわけでもないです。あくまでお客さん同士が仲良くなれば一緒に『遊ぶ』こともあるよ、という店です」
ということだ。
『遊ぶ』ということがどういうことかはその人の解釈次第である。
他にも色々なルールを説明されたが重要なのは店内での携帯電話の使用、お客さん同士の連絡先の交換は禁止ということになっているということのようだ。

ロッカーに荷物を預け、店内に入ると奥のソファー席を中心にあちこちで『遊び』がクリ広げられ……繰り広げられていた。
穴に指を入れて遊んだり、棒を触って遊んだり、穴を舐めたり棒を舐めたりして遊ぶ男女もいる。

まさに、非現実的な光景だった。

遊びに参加していない人達は普通にお酒を飲んで会話をしたり、薄着姿でソファで寝そべっている人もいた。
この日はたまたまパーティーだったらしくドリンクが飲み放題でカウンターには食べ物が沢山用意してあった。
店が用意したもの以外に、お客さんからの差し入れも多いようだ。

店長さんの案内で店をぐるっと案内される。
上がバースペースで、下の階が『遊び部屋』になっていた。
『遊び部屋』の実際に遊ぶスペースに入れるのは一緒に遊ぶことに合意した男女かカップルだけだが、遊んでいる様子を外から覗くことは誰でも自由にして良いようだ。
そのために遊び部屋の周りには覗きスペースもたくさんあり、遊び部屋を覗きながら覗いている人同士で遊んじゃっても良いそうだ。
というかトイレやロッカールームなどの一部例外箇所を除いてはどこでも遊んで良いのだという。

ドリンクを注文し、ケイと二人で飲みながら後ろで遊ぶ男女を眺めていると、爽やかな外見の男性が近づいてきた。
「はじめましてアキラです。君達はこういう店来るの初めて?」
愛想の良いケイちゃんが微笑んで
「はい。アキラさんはよくここに来るんですか?」
と聞くとアキラさんは
「うん、たまにね」
と言った。
自己紹介をすませるとアキラさんはRPGの最初の村の村人みたいにこの場所について色々解説をしてくれる。
「せっかく来たんだからそこの衣装、好きに着替えたりしていいんだよ」
壁にはナース服やセーラー服を始め、ボンテージやチャイナ服といった色んな衣装がかかっていた。
いずれも露出度はかなり高めのものだ。
ケイちゃんは遠慮していたが、私はこの場に来たのだから徹底的に楽しもうと思い、数少ない露出が少ない服である膝丈のワンピースを選んで着替えた。
ふとカウンターを見るとそこには遊びに使うための大人のオモチャが沢山置いてある。
「これも好きに使って良いんだよ。でも中に入れる時はゴムをつけて汚れないようにね」
ズラッと並んだ色んな電気マッサージ器や男性の体の一部を模った模型をいじりながら三人でワイワイ話していると、バスローブ姿の男性が気がついてきた。
「はじめましてケンジです」
乾杯をして自己紹介をすると、ケンジさんが徐にバスローブの前をめくった。
彼はバスローブの下は生まれたままの姿だった。
「息子共々よろしくお願いします」
彼の息子さんとの思わぬ対面に笑い出す私とケイ。
それから自然と四人でエロ話へ。
「ミイちゃんとケイちゃんは経験人数どれくらいなの?」
「私は二人」
ケイちゃんが素直に本当の人数を答えたので私も
「あ、私は処女です」
と答えた。すると男二人から
「処女かー!ダメだよ。もっと自分を大切にしなくちゃ」
と言われた。
「うん。だから私は今日、遊びに来たんじゃなくて、遊んでいる人を見に来たの」
この時点で私は男性から遊びに誘う対象から外されたのだろう。
アキラさんとケンジさんは揃って友人のケイちゃんを口説きはじめた。

近くにイチャイチャしている外国人男性と日本人女性(どちらもモデル体系)のカップルがいたのだが、しばらくして二人が下の遊び部屋に降りて行くのを目撃した。
「せっかくだし、見に行く?」
というケンジさんの提案で私達も下に降りて覗きスペースから二人の『大人の行為』をして遊ぶ姿をじっくり観察する。
モデル体系の男女カップル二人が繰り広げるその姿に私は釘付けとなった。
二人が激しく動いてお互いを求め合うその姿。
普通に生きていれば見ることのないだろう、知らない男女のお互いを求め合う行為。
じっと二人を見ているとカップルの男の方と目が合った。
彼は私にニヤッと笑うとより一層激しく腰を動かした。
ここの店に来るカップルは見られて恥ずかしいとかではないのだろう。
まるで見せつけているかのような、それでいて確かに愛を感じる二人の行為。
ただただ「すごい」と思った。
だけど、この店ではこれが日常なのだろう。
非日常空間の中の更に非日常が待っているとは。

カップルがフィニッシュを迎え二回戦に突入する前に私達はバーフロアに戻って行った。
「いやぁ、凄かったねぇ」
バースペースに戻りドリンクを飲む。
後ろのソファ席では一人の女性を男性が三人で悦ばせて遊んでいた。
女性の子犬のような甲高い、それでいて甘えるような声が店に響いていた。

私はそれを黙って見ていた。
この空間に慣れてきている自分がいた。
するとアキラさんがケイちゃんの腰に手を回してケイちゃんを『遊び』に誘い始めた。

いくら友人とは言えこれは見ない方が良いだろうと思い、私は椅子に座って後ろのソファ席で遊ぶ男女を見るのに夢中で気がつかないフリをする。

するとアキラさんが
「ねえミイちゃん、ケイちゃんと俺が下で一緒に遊んでも良い?」
と言った。
アキラさんはケイちゃんはを後ろから抱きしめ始める。
ケイちゃんは下を向いて黙っている。
「遊んでみたい」という気持ちもあるけど、初対面の人と本当に遊んじゃっていいのか、迷っているようだった。
「ケイちゃんが良いって言うならいいよ。私はここで飲んでいるから」
と答えた。
ケイちゃんが私に抱きついてきた。
「どうしたいの?」
と聞くと黙って下を向いた。

結局ケイちゃんはアキラさんと遊ばなかった。

アキラさんとケンジさんは時間になったので店から出て行った。

それからもう少しの間二人で飲んでいると、また別の男性が近づいてきた。
秋田県出身という30代の男性だった。名前を忘れたので秋田さんと呼ぶ。秋田さんはケイちゃんに最初からガンガンアタックしていた。
しばらくすると後ろのソファ席で男三人と遊んでいた女性が、その中の一人の男性と下の遊び部屋へ向かった。
少ししてから秋田さんが「遊び部屋を見に行こうよ」と言うので私とケイちゃん、秋田さんの三人で下の遊び部屋へ向かった。

遊び部屋の方から先程の二人が遊びを繰り広げている声が聞こえる。早速覗きスペースへ行くと、そこには既に別の外国人男性がいて、遊んでいる様子を見つめながら自分のムスコを撫で回していた。

外国人男性と私達三人で覗きスペースから部屋の様子をじっと伺う。
すると秋田さんがケイちゃんの体に触れ始めた。
私はチラッと一瞬ケイちゃんと秋田さんを見たあと「これは見てはいけないものだ」と思い、遊び部屋の中をじっと見ていた。

遊び部屋の二人がフィニッシュを迎えたので横を見るといつの間にかケイちゃんと秋田さんが姿を消していた。

辺りを見回すと、隣にいた外国人男性(賢者モードに入っていた)と目が合ったかと思うと私にバーフロアへと向かう階段を指差した。
(あ、これは『二人は上に戻ったよ』ってことか?それとも『二人の邪魔せず上のバーフロアへ戻れ』ってことか?)
遊び部屋の中では二回戦が始まっていて、外国人男性の賢者モードは早くも終わりを告げたらしく彼は再び自分のムスコを撫ではじめた。
とりあえずバーフロアに戻ると秋田さんとケイちゃんの姿はなかった。
仕方がないので一人でドリンクを飲みながらお菓子を摘んでいると、男の人二人が話しかけてきた。軽く世間話をしていると、秋田さんとケイちゃんが遊び部屋から戻ってきて、私に抱きついた。
秋田さんに「ケイちゃんの嫌がることしたの?」と聞くと「何もしてないよ」と言われた。

秋田さんとは何となく距離を置いて、しばらくこの店の常連だというセイジさんという男性から過去のこの店で起きたおもしろ体験を聞かせてもらった。

なんだかんだで5時間くらい店にはいた。

結局、私達は誰とも遊ぶことはなかった。
だけど、なんていうのか。
とても刺激的な空間で後悔はなかった。

ちなみに店を出てからケイちゃんに秋田さんと何があったのか聞くと、秋田さんがケイちゃんを死角に連れて行って「ミイちゃんのこと置いて行って二人で店出てホテル行こうよ」と誘われたそうだ。

私完全に邪魔者扱い受けていたのである。


ケイちゃんがトラウマになっていないか心配だったが「モテてるって感覚楽しかったし、面白かったからまた行こうね」と言っていた。

私達のハプニングライフは始まったばかりだ。