1000年に1人の逸材と言われた地下アイドルのライブに行ってきた話②
※特定が怖いので人名や地名等、一部情報を変えたりしています。
前回までのあらすじ
地下アイドルと落語家のコラボライブに行ったら、ロン毛の兄ちゃんがドラムセット叩きながら古典落語『死神』を披露していたりしていた。客席のスキンヘッドのおっさんが怖かった。
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そして落語家のW師匠が登場した。登場するなり若干目が死んでいた気がするが、それは単純に普段のお仕事で疲れていたのか、それともこの空気感で既に疲れていたのかは…分からない。
ちなみにこのWというのは頭文字ではない。W大を卒業した人のお店でアルバイトをしていたとのことで、ここでは仮名としてW師匠とさせていただいた。
今日来ている人の多くは落語を聴いたことがない、ということで実際に落語をやる前に解説をするらしい。
ちなみにW師匠は先程のロン毛の兄ちゃんがやっていた『死神』については一言も触れてなかった。
W師匠が扇子を使って蕎麦を食べる仕草を表現したり、手紙を読む仕草を披露。
落語を聴くのが始めてなのか、その度に「おおー!」という歓声が上がる。
そして落語の仕草や小噺をいくつか披露した後、W師匠が「カナちゃんにも実演してもらいましょう」と言われたカナちゃんが舞台に登場。
カナちゃんが落語の仕草を披露する度
「カワイ〜❤️」
の声が飛ぶ。声の主は…スキンヘッド、またお前か。
司会の兄ちゃんが「師匠、カナちゃんの出来栄え10段階評価でいくつですか?」
と言うとW師匠は死んだ目をしつつ、遠くを見ながら「10ですね〜」と答える。すると拍手が巻き起こる。
なんなんだ、この空間。(二回目)
そして休憩時間に。
休憩時間に隣に座っていたおじいさんに話しかけられた。
実はこのおじいさん、ライブの途中に入ってきて他に席空いているのにわざわざ詰めて私の隣に座ってきて、舞台で誰かが面白いこと言う度私の横を見て私が笑っているのか確認していたのだ。正直めちゃめちゃ怖かった。スキンヘッドのおっさんより怖かったかもしれない。ただ、私はカナちゃんの親御さんかな、と思って気を使い笑っていたのだ。
そのおじいさんが「君は誰のファンなんですか?」と聴かれ、適当に誤魔化したら自分とカナちゃんの思い出を語り始めた。適当に相槌を打っておいた。
休憩時間が終わり、W師匠が登場。師匠が小噺を言う度、カナちゃんの親衛隊が笑いながら拍手する。W師匠が「一々拍手しなくていいですから」と苦笑いしつつも有名古典落語『時そば』を披露。
始まった途端に席を立つ人もいるし、最前列はカメラ回しっぱなしだし(いいのか?)、先程オリジナルソングを披露していた妙齢の女性が「あらこの落語知ってるわ」と言っておしゃべりを始める。
…この空気で最後まで落語をやっているのでもう充分すごいわ。本当にお疲れ様でした。
さて、再びカナちゃんによる歌謡ショーが始まる。
③へ続きます。