打ち上げ付きの落語会について
私、実は打ち上げ付きの落語会が苦手なんです。
別に打ち上げ付きの落語会を否定しているのではありません。
近頃は飲食店での落語会も多いので、落語会の後そのお店の美味しい料理を食べたり飲んだらしながら、その場で落語家さんに直接感想を伝えられるのはとても楽しいだろうし、素敵なことだと思うんです。
ただ、あくまで私が苦手で、参加するかしないか選べるなら参加しない方を選ぶってだけの話です。
何故打ち上げ付きの落語会に参加しないのかということを書かせていただきます。
なお、これはあくまで私個人の考えですし、かなり少数派な考えだと思います。
「こういう考えの奴もいるんだな」
程度に思ってください。
まあ、まず第一の理由が金額。
打ち上げって落語会とは別に3000円くらいかかります。これが中々大きな出費。
落語会の木戸銭(入場料)が2000円なのに打ち上げも出たら、合計で5000円……。
恥ずかしながら私の収入では一回の落語会で5000円は中々厳しいものがあります。
早くお気に入りの前座さんの懐に札束をねじ込んであげられるくらいの年収になりたい。
次の理由が、私が圧倒的にコミュ障だからです。
出ればきっと楽しいんだと思います。
同じ落語家さんが好きな人達ばかりですから、共通の話題で盛り上がれるんだと思います。
ですが、自分で言うのもアレですが、落語ブームとはいえ、26歳という私の年齢でも
(今日の客席の中で年齢一番低いの私だ……)
という状況が小さな落語会だと珍しくないのです。
もしそんな状況で一人で打ち上げに参加したら、優しい人が声をかけてくれるかもしれません。そしたらそこで新たな友達の輪が広がるかもしれません。
ですが、もし周りに馴染めず浮いてしまったら……落語家さんや他の人に一人でポツンとしている姿を見られたくない、そんな気持ちがあります。
いわばプライドが高いめんどくせえ奴なんです。
本当に困ったね。
これが実は一番大きな理由ですが
「落語家さんのことを知りすぎたくない」
というのがあります。
落語家さんは憧れの存在でいて欲しい、という気持ちがあります。
知りすぎないで高座のイメージのままで大切にしたいのです。
また打ち上げに出るとその落語家さんの印象が良くも悪くも変わるかもしれません。
それが怖いのです。
「正直この人の落語おもしろくないけど、人間的にいい人だから応援しよう」
とかってなりたくないのです。
人間性で判断せず落語家さんは高座の上のキャラと、その落語で判断したいのです。
……ですが落語家さんの書いた本やインタビューを読むのは大好きですし、ツイッターなどで日常の写真などを載せているのを見るのも大好きなんですよねぇ。
これは私の中の矛盾の一つです。
打ち上げに出なくても私には私なりの終演後の楽しみ方があります。
最高に楽しかった落語会の後、余韻に浸りながら馴染みの店に一人で酒を飲みに行く……。これが私の落語会の後の楽しみ方です。一人でその日の落語に思いを馳せながらニヤニヤしてるので相当気持ち悪い奴だと思われますが、もう店のマスターは慣れているのかそっとしておいてくれます。
もちろん友人と一緒の時は友人と飲みに行きますが。
そんな時は必ず本気で意見をぶつけあいます。
「○○さんの新作正直微妙だったね」とか
「●●さんって新宿二丁目で人気でそう」とか
「△△師匠の足袋の匂い嗅ぎたい」とか
何だか話が逸れましたね。
ただ、これはあくまで現時点の考えなので一年後の私は「打ち上げサイコー!」とか言ってるかもしれません。
はてさて。一年後はどうなってますかね。
そもそもブログを続けているのかしら。