落語好き腐女子の酒日記(仮)

落語と酒が好きな腐女子の日記です。

落語好きの腐女子が最近読んだ落語に関する本について〜夏編〜

お待たせしました。(待ってる人いるのか?)
久しぶりの更新になってしまいました…。

最近また落語に関する本をちょこちょこ読んでいるので印象に残っているものをだらだらと紹介させていただきます。
あくまで私が最近読んだだけなので、刊行されたのが大分前じゃないかってのもありますがその辺は大目に見てくれると嬉しいっす。
※尚、感想はあくまで個人的なものです。

 

廓に噺せば 桂歌蔵

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昨年亡くなられた桂歌丸師匠のお弟子さんである桂歌蔵師匠が歌丸師匠をモデルに書いた小説です。
歌蔵師匠は落語は勿論ですが、文筆活動も精力的に行っていて、三月にも落語家が主人公の小説『よたんぼう』が発売されています。
正直に言うと私は『よたんぼう』の方が好きです。歌蔵師匠は自伝的な小説である『前座修業 千の小言もなんのその』も『よたんぼう』も文章の中に怒りを感じるんです。なんて言うのかな。「畜生、なんで上手くいかないんだ」「なんで俺売れねえんだ」みたいな「怒り」が読んでいてダイレクトに伝わってくる。それでいて落語への愛…というより「この世界にしがみついていたい」とか「売れたい」、というような、もがいている感じが伝わってきて、そこがたまらなく好き。
一方、『廓に噺せば』の主人公は元より才能があり、戦争などで苦労するものの、落語家としては比較的順調に進んでいくので、私が好きな「怒り」が伝わってくる文章ではなかったです。
歌丸師匠のファンの人とかにはとてもオススメですが、桂歌蔵師匠の作品のファンとしては『よたんぼう』の方をオススメします。

あ、歌蔵師匠は他にも何冊も本を出しています。
興味ある方はそちらもチェックしてください。
ブログで紹介していない本あったらまた書こうかしら。

 

ベスト・エッセイ2019 日本文藝家協会

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色んなエッセイが収録された作品。
この中にも歌蔵師匠との思い出を書いたエッセイ『師匠,最期の一言「ハゲだっつうの、あいつ」』が収録されています。わずか3ページくらいの短い作品ですが、話のオチがふふってなって、それでいて切なさを感じる作品でした。
ちなみに他にも落語好きの間では馴染みのある杉江松恋さんのエッセイ、作家の千早茜さんによる講談について書かれたエッセイが収録されています。
エッセイっていいですよね。誰かの日常や考えていることを見せてもらえたり、覗かせていただく感覚が私はとても好きなのです。

 

ごくらくちんみ 杉浦日向子

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酒のツマミをテーマにした小説集。どの作品も3ページに満たないものばかりで、電車の中で読むのにちょうどいい。(でも行きの電車で読んでると酒が飲みたくなってきて仕方ないというデメリットもあるw)
え?落語の本じゃないだろって?
いやいや、この中に一つ落語家が出てくる話が一つだけあるんですよ。
どの話は読んでからのお楽しみ。読んで数行で「あ、この登場人物もしかして落語家さん?」と思わせる文章テクニック。
飲むと日本酒と美味しいおつまみをテーブルに置いて、大好きな人と一杯飲みたくなるようなそんな小説集。


Didion02 落語の友達

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落語に関するエッセイやインタビュー集。
広瀬和夫さんのような落語好きの間で有名な人から顔出ししていない一般の(という言い方もアレですが)落語好きの女性までいろんな人のインタビューやらエッセイが収録されております。
みんなの落語への思いが伝わってきてあっという間に読み終えました。
私もいつかこういう雑誌に寄稿したい。


最近仕事が忙しくバタバタしていますが、また落ち着いたらゆっくりブログ始めようと思います。