落語好き腐女子の酒日記(仮)

落語と酒が好きな腐女子の日記です。

バーのマスターに一杯奢った話

ついに先日、やりました。

バーのマスターに一杯奢るという行為!!!!

いや、実はバーの店員さんに奢るというのは初めてじゃない。
ただそれはガールズバー(若い女の子が接客してくれてお酒を作ってくれるトコ)で、女の子の方から「一緒に乾杯していい?」と言われたので場の雰囲気を壊さないためOKしたもので、自発的にいったのは今回が初めてである。

それが今回、月に一、二回顔を出すバーで自分からマスターに
「一人じゃ寂しいから、一杯好きなもの飲んでよ」
と声をかけたのだ。

中には「二十代のクソガキがバーのマスターに奢るなんてかえって失礼だろ」とか「そもそもバーのマスターに奢るという行為自体が(以下略)」みたいに思う人もいるでしょうが、酔っ払った勢い&他に誰もお客さんがいなかった&マスターには定期的に罵ってもらう位には仲が良かったので大目に見て欲しい。

まあ、誰も望んでいないだろうがその経緯を聞いてくれ。


バーのマスターとは出会ってまだ半年くらいだ。
眼鏡で無口で大人しそうな印象だった。
しかし、初対面で言われた一言は未だに忘れられない。

「お仕事はアニメ関係ですか?」

「いやいや!どういう意味ですかw普通(?)の接客業ですよ!」
「いや……雰囲気が」
初対面でオタク臭いと遠回し(いや、割とストレート)に言ってくる感じにキュンときた。

最初のビールを飲み終えると
「二杯目何飲まれます?」
「そうですねぇ……」
ドリンクメニューのない店なので後ろのボトルを見回していると
「あ、『私をイメージしたカクテルで』とかはナシですよ」
と言われた。
更にキュンときた。

初めて来た時からこんな愛あるイジりをしてくれる……。
誰にでも毒舌なのかと思えばそうではなく、ちゃんとお客さんとタイプを分かってキャラを使い分けている。
だから他の常連さんにも愛されているようで一杯ご馳走になっている姿を何度も見ている。

そして極め付けは「何でバーテンダーになったんですか?」と聞いた時の返答だ。

「僕、無駄なものが好きなんです。前も宝石店で働いてたんですけど、バーも宝石も生きていく上で必ずないといけないもの、ではないじゃないですか。要は贅沢品っていうか。そういうのに金を使う人が好きなんですよ」

キュンキュンが止まらねぇ!
そして感じた。


このマスターめっちゃタイプ!!!!(恋愛的にじゃなく人間的に)


それから月に二回ほどのペースで通うようになった。
そして先日。店に入ると誰もいない。
一時間ほど最近の愚痴などを聞いてもらっていたのだが、珍しく他のお客さんが入ってこない。
そしてこれはチャンスと思い一度は言ってみたかったこのセリフを言ったのだ。

「一人じゃ寂しいから、一杯好きなもの飲んでよ」

するとマスターが
「お、いいんですか?じゃあお言葉に甘えて」
と言ってウイスキーソーダ割を作り二人で乾杯する。
酒を飲みながらもマスターの雰囲気は変わらない。

うん、そう。こんな感じがいいのよ。
ガールズバーみたいに乾杯した途端
「ねえねえ、お名前教えて?」
とか言い出してコロッと態度が変わったりしない。

 

自己満足と言えばそれまでだけど、これもバーの楽しみの一つなのかもしれない。